Life

個人事業を法人化した話(合同会社バイトラーク設立)

  • #法人化
  • #合同会社
  • #フリーランス
  • #個人事業主
  • #独立

2026年6月、個人事業を法人化して合同会社バイトラークを設立しました。
2021年12月に個人事業を始めてから4年半、フリーランスエンジニアとして活動してきましたが、5年目にして法人の代表になりました。

法人化を考え始めると「タイミングはいつがいいのか」「株式会社と合同会社どっちがいいのか」「手続きは大変なのか」といった疑問が次々に出てきます。
私は多少は自分でも調べましたが、基本は担当の税理士さんに相談しながら決めました。
この記事では、そのとき聞いたこと・考えたこと・実際にやってみてどうだったかを、一つの実例として書きます。法人化を迷っているフリーランスの方の判断材料になれば嬉しいです。

なぜ法人化したのか

きっかけはシンプルで、個人事業の売上が順調に伸びてきたことです。

個人事業主の所得には所得税がかかり、所得が増えるほど税率が上がっていきます。
一方、法人にすると法人税の税率や経費の扱いが変わるため、売上がある水準を超えると法人のほうが手元に残るお金が多くなります。
担当の税理士さんに相談したところ、私の売上規模なら法人化したほうが節税をはじめ色々メリットがあるという話になり、法人化を決めました。

このあたりの損益分岐点は人によって条件が違うので、具体的な数字は税理士さんに相談するのが確実だと思います。
私の場合は「税理士さんに背中を押されたら、それが替えどき」くらいの温度感でした。

株式会社ではなく合同会社にした理由

法人化を決めると、次は会社の形を選ぶことになります。私は合同会社にしました。

税理士さんに聞いた両者の比較は、おおよそこうでした。

  • 設立費用は合同会社が10万円程度、株式会社は30万円以上(どちらも司法書士さんへの依頼費用は別)
  • 株式会社は10年ごとに登記をし直す必要がある。忘れていると通知が来るが、それも放置すると罰金や会社の抹消になるリスクがある。合同会社は役員の登記のし直しが不要
  • 株式会社は毎年決算の公告(決算内容を官報などで公開する手続き)を行う必要がある。合同会社は公告の義務なし
  • 知名度は株式会社が上
  • 合同会社でも株式会社と同様に役員を登記して報酬を払える。ただし代表の肩書は「代表取締役」ではなく「代表社員」
  • 合同会社から株式会社への変更は後からでも可能。ただし登記の費用がまた掛かるので、あまりメリットはない
  • こだわりがなければ合同会社のほうがコストメリットがある

正直に言うと「代表社員」よりも「代表取締役社長」という肩書に魅力を感じており、肩書のために30万円払ってもいいかな、とも考えました。
ただ、毎年決算公告を行う手間や、10年後の登記を忘れているリスクを取ってまで「代表取締役」の肩書にこだわるほどではなかったため、合同会社にしました。

手続きは詰まらなかった

設立の手続き(定款の作成や登記)は知人の司法書士さんにお願いしたので、スルッと終わりました。餅は餅屋、プロに任せて正解だったと思います。
ただ、自分でやった場合に何が必要かをそこまで調べていないので、手間やコストの比較はできていません。費用を抑えたい方は、まず自分でやる場合の手順を調べてみるのが良いと思います。

自分でやったのは社会保険の手続きです。
法人化すると、個人事業のときの国民健康保険・国民年金から、健康保険・厚生年金に切り替えることになります。
これは少し面倒でしたが、書類を揃えて出すだけなので、そこまで大変ではありませんでした。
よく分からないまま年金事務所に行って相談しても、その場で手続きの方法を教えていただけると思います。
社労士さんに依頼する選択肢もありますが、設立時の切り替えだけなら自分でやる事をおすすめします。

法人化して変わったこと

面倒になったこと:お金の使い分け

法人と個人でお金の財布が完全に分かれるので、支払いを使い分ける必要があります。
事業の経費は法人のクレジットカードで、個人の買い物は個人のカードで。
個人事業のときはある意味どんぶりでも回っていたところが、きっちり分ける運用になりました。

良かったこと:経費の幅が広がった

一方で、経費として計上できる範囲は個人事業のときより広がりました。
よく紹介される例だと、賃貸住まいの場合に、個人契約だった自宅を法人契約の社宅に切り替えて家賃の一部を経費にする、というパターンがあります。個人事業主から法人化するメリットとして調べるとよく出てくる定番です(私は持ち家なので、このパターンは使っていません)。
何がどこまで認められるかは条件次第なので、経費まわりは税理士さんと相談しながら進めています。

情報発信を始めた

個人事業主のときから、情報発信はやったほうがいいと思ってはいました。ただ、面倒さが勝ってやっていませんでした。
法人化を機に、AIを使ってこのサイトを作って公開しました(その経緯は前の記事に書いています)。
サイトを公開したからには、ある程度はちゃんと発信もしていこう。そういうモチベーション(半分は義務感です)で、ようやっと情報発信を始めました。
ここは頑張って続けていきたいと思っています。

社名の由来

About にも書いていますが、byte-lark は byte(バイト)と lark(ヒバリ)を組み合わせた名前です。
ドイツ語の Beitrag(バイトラーク)には「貢献」という意味があります。
個人事業のときから使っていた屋号を、そのまま法人名に引き継ぎました。

まとめ

  • 法人化のきっかけは売上の伸び。損益分岐点は税理士さんに相談するのが確実です
  • 合同会社を選んだのは、設立費用の安さと、株式会社の毎年の公告や10年ごとの登記の手間・忘れるリスクを避けたかったから
  • 設立手続きは司法書士さんに任せてスムーズでした。ただし自分でやる場合との比較はしていないので、費用を抑えたい方はまず調べてみるのがおすすめです
  • 社会保険の切り替えは自分でやっても全然できます
  • 経費はきっちり管理する必要がある一方、計上できる幅は広がります

法人化は「やるべきか」を一般論で答えられるものではなく、売上規模や働き方次第だと思います。
ただ、迷っているならまず税理士さんに相談してみるのがおすすめです。私の場合は思っていたよりずっとあっさり終わりました。